家呑みログ、12本目。
福井弥平商店さんの日本酒“萩乃露 特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ”を購入。
2017年全国燗酒コンテストで“プレミアム燗酒部門 最高金賞”受賞酒なんですよ~!
福井弥平商店さんは、琵琶湖の北西にある風土豊かな高島市の蔵元さんです。
「酔うための酒ではなく、味わうための酒を」が信条とか。
このお酒のキーワードは「十水仕込、燗上がり、味わうためのお酒」ですね。
飲むほどに美味い、底力のある1本でした。
では、レポートしていきますね。
萩乃露“特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ”はどんなお酒?
前回、仕事前に試飲をやらかしたので反省。
今回は、仕事帰りに京都駅前のイオン内にある浅野日本酒店さんへ。
この告知をみつけたので、行ってきました。
急に寒さがやってきた京都で?
敬愛する滋賀の日本酒が「燗酒で金賞」のPOPをぶらさげて売られている、だと?
定時で退社、待ったなし。
万難を排して、買ってきました。
なんでも「!」マークのことを「雨垂れ」と呼ぶそうです。
感嘆符とかエクスクラメーションマークと呼ぶより、趣がありますね。
この“雨垂れ石を穿つ”には、まさしく「!」が石をうがった誕生秘話があります。
困難やアクシデントの中で、一縷(いちる)の希望がつながっていく物語です。
詳しくは福井弥平商店さんの公式サイトに載っていますので、どうぞ。
脳内のスガシカオが「Progress」を歌ってくれること請け合いです。
公式サイトに淡々と文字で書いてあるけど、凄い体験なんやろなぁ。
商品が作品になるよね。
もうひとつ、気になるキーワードが。
「十水仕込(とみずじこみ)」とは何でしょう?
上述の福井弥平商店さんの公式サイトから、引用させてもらいます。
「十水仕込」は江戸時代に行われていた仕込み方法で、一言でいえば極めて少ない水で仕込むのが特徴です。
現在ではほとんど行われていない手法ですが、「十水仕込」なら奇跡の「吟吹雪」の旨みがたっぷりと詰まったお酒に仕上げられると考えて挑戦しました。
古に行われていた醸造法は、現在主流の酒造りに比べて出来るお酒の量も少なく、また水が少ないためにもろみを櫂で撹拌することも大変に困難を極め、現代の仕込みと大きく異なりましたが、順調に醸造することができました。
そして、現代の仕込み方法では経験したことの無い濃密にして爽やかな鮮烈な美味しさ持ったお酒が出来上がりました。
※ 太字は筆者
なんとも、惹き付けられる仕込み方法ですね。
飲む前からメロメロになりそう。
公式サイトでは「冷たく冷やしても、熱めの燗酒でも」楽しめると書いてあります。
両方とも味わってみたいと思います。
では、さっそく。まずは涼冷え(約15℃)で。
そのあと旨味、酸味ときて、辛さで気持ちよく終わるね。
これは料理と合わせやすそう。
燗にしてみましょう。
とりあえず、人肌燗(約35℃)ぐらいで。
コクがいいかんじ!ちょうど、美味しいバランスやね。
熱燗(約50℃)で、もう一杯。
甘味がちょうどいい。まろやかな旨味と酸味も絶妙のバランス。
評判どおりの燗上がりタイプやなぁ。
温めてマッタリ飲むと、気分もマッタリ。
朗らかになれそうな感じです。
人に例えるなら、尖って目立つやつとは一味違う物静かで一見地味だけど奥深い上司?
人知れず一番難しい役どころをこなす、そんな奥ゆかしくも円熟の人。
クールなときは甘く穏やか。熱くなると、どんどん個性が出てきます。
甘味、旨味が穏やかで濃醇。そして、いい感じの酸味も利いてる。
そう思わせてくれる日本酒やね。
そのときどきで、感想が変わりそう。
飲んでると、ぼんやり高島市の春夏秋冬が浮かんできますね。
こんな感じ。↓
いつまでも味の記憶が尾を引くような尖ったお酒じゃないですけど。
「なんか、いいお酒だったな」なんて、情緒的な感慨が残る日本酒だと思いました。
懐が深い“萩乃露 特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ”
さて、ではいつものようにいろんなメニューと合わせてみます。
まずは、鍋でしょ!
ぐつぐつ、ぐつぐつ。
ホントにこの日の京都は寒かった!鍋、最高♪
で、雨垂れ石を穿つを冷酒でキュッと・・・うん、バッチリ。
燗の雨垂れ石を穿つをお猪口で。
佃煮も、ちょこっと。
たまりませんな。
やっぱり、懐が広い。たいてい、うまく合わせてくれそうなお酒です。
翌日は“京都北白川ますたに”のラーメン。
ニッシンの有名店シリーズです。
これは、ちょっと怖いな。
どうかな?合うかな?
意外と、いい!
酢の物と半兵衛麩も添えて。
半兵衛の京麩、オススメですよ。
生麩をいい厚さに切って、お味噌ぬって、ほんのり焼いて食べるんです。
専用のお味噌も串もついてるので、自宅でカンタンに料亭気分です。
イイ感じの和皿が少ないな。
よ、よ、洋皿に合うメニューもいけるとお、お、思います。
チーズたっぷりのグラタンとか。
オードブルみたいなのを、いろいろワンプレートで。
「そこは、ワインでいいだろ?」感はいなめないですけど・・・。
予想外に悪くない組み合わせでした。
日本酒を飲み始めて、太った?
日本酒を飲み始めて、ひとつ気になることが。
じつは、最近太ってきました。
ちょうど、日本酒を飲み始めたころからです。
因果関係は、わからないですよ?
うちは、二人とも1回の晩酌で90~120mlぐらいだと思います。
最近は、4合ビンが3~4日で空きますからね。
お酒のカロリー増は、知れてると思うんですよ。
日本酒を飲み始める前は、ワイン党だったし。
心当たりと言えば・・・食事量が増えたかも?
酒飲みブログにとって“写真映え狙い”は敵。
そろそろ、体重増を止める方法を考えないと・・・。
でも、日本酒があると輪をかけてご飯が美味しいんですよね。
どうしたものか・・・。
まとめ
“萩乃露 特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ”は、飲むほどに美味しい日本酒。
香味が尖った目立つお酒ではないですが、長く愛飲できそうな親しみやすさがあります。
香りは甘く爽やか。甘味と旨味が濃醇ですが、くどくなくて穏やかです。
バランスよく酸味も合わさり、コクがあります。
燗上がりするので、寒い時期にもってこいだと思います。
マッチングは包容力があり、いろんな料理と不可なく合いました。
冷酒でも燗酒でも、バッチリです。
以下、概要です。
蔵元 | 株式会社 福井弥平商店 |
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分類 | 特別純米酒 |
酒米 | 山田錦、吟吹雪 |
精米歩合 | 60% |
アルコール度 | 15% |
日本酒度 | -5.0 |
酸度 | 1.6 |
購入価格 | 1,458円(税込)/720ml |