約1年がかりで山本本家さんの「神聖伏見 酒米の会」に参加してきました。
田植えから始まり、稲刈りや酒造り体験を経て、最後に日本酒を2本いただけます。
お酒ができるまでの工程をかい摘んで体験できるので、とても有意義な会でした。
毎回、イベントの後に飲み会が付いてるのも嬉しい!
人気みたいで、2018年度は50名以上の方が参加してたようです。
ということで、さっそくレポしていきますね。
山本本家「神聖伏見 酒米の会」参加レポ
さっそく、酒米の会のイベントの様子をレポしていきます。
流れとしては、こんな感じ。
- 祝米の田植え体験
- 酒造り体験
- できた日本酒の贈呈式
では、順番にいきますね。
酒造好適米「祝」の田植え体験(平成30年5月26日)
2018年度の「酒米の会」は、5月26日の田植えからスタートしました。
当日は曇天で、作業しやすそうな天気でした。
集合場所は酒処伏見の南玄関・中書島駅だったんですけど、駅に着いたらもうドキドキ。
田植えなんかやったことないし、うまくできるんだろうか・・・。
とりあえず、駅の改札にあった菰樽(こもだる)を見て気分を落ち着かせます。
![菰樽](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai01.jpg)
全員がそろったところで、田んぼへ向けて出発。
道中の家屋で作業できるかっこうに着替え、もう少し歩くと田んぼに到着です。
まずは、山本本家取締役・山本さんの開会の挨拶から。
小ネタを挟み込みつつ、笑いが起こる名スピーチでした。
![山本様から開会の挨拶](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai02.jpg)
続いて、ご祈祷。
なんか、おごそかな気持ちになってきます。
それにしても、伏見にこんな田んぼエリアがあったとは。
![ご祈祷](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai03.jpg)
初参加でも、安心でした。
ちゃんと、農家の方が植え方をレクチャーしてくれます。
ちなみに今回植えるのは、京都の酒造好適米「祝(いわい)」です。
![植え方レクチャー](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai04.jpg)
田んぼには縄が張られ、1区画が2坪(1.8m×3.6m)ぐらいに区切られてました。
で、1人でこの1区画~2区画を担当する感じ。作業が早い人は、2区画ね。
ほな、いざ行かん!
![苗](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai05.jpg)
一心不乱に、苗を差し込んでいきます。
こ、腰が痛い・・・。
手元の苗が無くなったので「くださーい!」と叫ぶと、近くの畔(あぜ)から飛んできます。
キャッチに失敗すると「バシャ!」と田に落ち、泥水をかぶることになるという・・・。
そこら中で「ワー!キャー!」と楽しそうな声が響き渡ります。
こういう時間は、アッと言う間に過ぎていきますね。
![田植え](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai06.jpg)
田植えは、性格出ますね。
まっすぐ、等間隔に植える人。グネグネとダイナミックに植える人。
ちなみに、田植え専用の長靴とかは準備する必要ありませんでした。
靴下で参加できます。(泥が繊維に入り込むので、捨ててもいい靴下がベスト)
それと、畔を歩くのでビーチサンダルがあると便利です。
![ビーチサンダル](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai07.jpg)
田植えが終わり、足を洗ったらお待ちかねの飲み会です。
山本本家さんが運営する鶏料理屋、鳥せいさんの焼き鳥弁当付き。
![鳥せい焼き鳥弁当](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai08.jpg)
お酒も、いろいろ出してくださいました。
「上撰 本醸造 鐵斎(てっさい)」がお弁当と合ってて、メチャおいしかったです。
![神聖 日本酒](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai09.jpg)
ということで、この日はこれにて終了。
このあと、黄桜カッパカントリーとか寺田屋に寄ったり。
ほろ酔いで、伏見をブラブラして帰りました。
伏見銘酒協同組合で酒造り体験(平成31年2月16日)
続いては、酒造り体験に参加してきました。
山本本家さんのお酒は、伏見銘酒協同組合というところで造られてます。
この組合は伏見4蔵が共同出資して作ったもので、醸造工場を運営しています。
伏見銘酒協同組合
- 山本本家(神聖)
- 鶴正酒造(鶴正宗)
- 豊澤本店(豊祝)
- 平和酒造(慶長)
まずは、伏見の酒蔵の歴史などを教えていただきました。
見せていただいた表を見ると、H4年からH22年の間に15社も無くなってるそうです。
(他の地域に移転した蔵もあり)
これには、びっくり。
残ってる醸造会社には、続いて欲しい・・・。
![伏見の日本酒銘柄](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai10.jpg)
そのあと、酒造りの工程に沿って工場を見学させていただきました。
お酒がどうやってできるのか具体的にわかるので、勉強になります。
どの設備も大きくて、蔵というより「醸造工場」という方がシックリきますね。
![醸造工場見学](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai11.jpg)
さて、いよいよ酒造り体験です。
本来、自分たちで植えたお米を使う予定だったのですが・・・ハプニングが。
今回は、違う祝米で仕込むことに。残念だけど、興味深い体験でした。
ということで、まずは祝米が蒸しあがるのを待ちます。
蒸気で蒸すから、モウモウと湯気が立ち上がりすごい迫力ですね。
![蒸し器](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai12.jpg)
米が蒸しあがったら、素手で広げてほぐしていきます。
そこら中から「熱っち!熱っち!」と悲鳴が。笑
こうすることで、中はしっとり外はカラッとした蒸米になるそうです。
このような外硬内軟のお米は、麹(こうじ)が芯深くまで食い込みやすいのだとか。
ちなみに、山田錦は外硬内軟になりやすいそうです。
祝米はモッチリねばつき、ほぐすのが大変でした。
![蒸米をほぐす](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai13.jpg)
放冷した蒸米は、みんなでバケツリレーして仕込みタンクに放り込みます。
酒米の会のタンクは、2本。
それぞれ酵母を変えて、純米吟醸酒として仕込まれます。
![バケツリレー](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai14.jpg)
櫂入れも、させてもらいました。
これが、けっこう重い。
うまく育って欲しいなぁ。
美味しくなって欲しいなぁ。
そんな気持ちで、優しく混ぜておきました。
![仕込みタンク](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai15.jpg)
さて、酒造り体験のあとはお待ちかねの試飲会です。
今回の酒盛りは、ヤブタ(搾り機)の前にて。
またまた山本本家さんのお酒がズラッと並び、飲む前から舞い上がりそうです。
![試飲会](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai16.jpg)
宴もたけなわ。
取締役の山本さんを囲み、とても盛り上がってました。
蔵元さんと距離が近いのって、なんかいいですね。
これから山本本家さんのお酒を買うとき、山本さんのお顔が浮かびそうです。
お酒に限らず、生産者さんの顔が浮かぶと美味しく感じますよね。
![宴も酣](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai17.jpg)
今回も、「上撰 本醸造 鐵斎」が一番シックリきました。
これ、好き。
家庭料理に合わせやすい、と思います。
できた日本酒の贈呈式 in 三栖神社(平成31年3月30日)
仕込みを手伝った醪(もろみ)が絞られ、ついに贈呈される日を迎えました。
集合場所は、伏見中書島駅近くにある三栖神社の御旅所(おたびしょ)。
ご祈祷していただいたあと、お酒2本と酒粕をいただけるそうです。
天気予報では、このあと雨。
もうしばらく、もって欲しいところ。
![三栖神社](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai18.jpg)
参加者が集まり、さっそく本殿でご祈祷が始まります。
「日本酒って、お神酒(おみき)なんだな」と、ふと実感する瞬間ですね。
![ご祈祷](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai19.jpg)
さて、ご祈祷が終わったらお待ちかねのカンパイです。
毎回イベントの度に山本本家さんのお酒が飲めるので、素敵な会ですね。
![カンパイ](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai20.jpg)
ちょうど桜が咲き始めたころで、花見酒となりました。
観光の十石船も通り過ぎていくので、伏見らしい情調に浸れます。
乗ってる人に「あの人たち、酒盛りしてるよ」的な目線で凝視されますけど。
![桜](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai21.jpg)
餅つきも始まり、つき立てのお餅をいただきました。
おろしポン酢ときなこで。
これがまた、日本酒に合う。
![つき立てのおもち](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai22.jpg)
ここでついに雨が降ってきたので、お開きに。
ホント、毎度楽しい体験ができる会でした。
いただいた贈呈品の中身は、お酒2本と酒粕。
それから、祝米のオマケも。これは、ハプニングで使えなかったお米かな?
炊飯して、味わってみたいですね。
![贈呈品](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/yamamotohonke-sakamainokai23.jpg)
いやぁ、それにしても有意義な経験ができる会でした。
もっと理解を深めるため、また参加したいなぁ。
次こそは、自分たちで植えた祝米を使いたい!
山本本家「神聖伏見 酒米の会」とは?
「参加してみようかな?」と思った方へ。
もうちょっと情報を補足しておきますので、参考にどうぞ。
概要
「神聖伏見 酒米の会」の第1回目は、タウン情報誌「Leaf」さんのイベントだったそうです。
そこから山本本家さんが独自に続け、今の形になったとのこと。
一般募集は、例年「伏見の清酒 日本酒まつり」のときに開始されます。
(蔵開き会場で募集要項を配布しています)
概要は、以下のとおりです。
概要 | 田植え体験と酒蔵見学ができ、最後に完成した日本酒が贈呈される |
---|---|
定員 | 50名(50名を超えたら抽選) |
参加資格 | 20歳以上(お子様同伴や未成年の参加は禁止) |
参加費 | 10,000円 |
贈呈品 | しぼりたての日本酒720ml×2本、酒粕 |
今年度も定員に達してたので、参加するなら早めに申し込みましょう。
気になる方は、以下のメールアドレスに問い合わせしてみてください。
2019年度の募集は、4月15日で締め切りとなります。
yamamotohonke@genbe.jp(←@を半角に変えてください)
イベント内容
さて、酒米の会のイベントですが・・・。
じつは、上述したもの以外にも2回ありました。
「神聖伏見 酒米の会」の流れ
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1田植え体験(5月~6月ごろ)
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2田んぼ見学&懇親会(7月~8月ごろ)
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3稲刈り体験(9月~10月ごろ)
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4蔵見学&酒造り体験(2月~3月ごろ)
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5贈呈式(3月末ごろ)
ご多用の方は、フル出席するのが難しいかもしれませんね。
ボクは、懇親会と稲刈りに参加できませんでした。
稲刈り体験は台風の影響で平日になったり、中止になることもあるようです。
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/nyaco-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
基本的に、イベントの後は山本本家さんのお酒の試飲会が付いてます。
田んぼ見学の後の懇親会(鳥せい本店にて)だけ、別途費用が要りました。
贈呈品
「神聖伏見 酒米の会」の基本的な贈呈品は、以下のとおりです。
「神聖伏見 酒米の会」の贈呈品
- 日本酒720ml×2本
- 酒粕
自分たちで植える酒米は、京都の酒造好適米「祝」です。
贈呈される日本酒や酒粕も、祝米からできたものです。
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
詳しくは、募集要項を確認してください。
ちなみに、2018年度の酒米の会でいただいた日本酒は以下の2本です。
![贈呈酒 表](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/shinsei-jyungin-sakamainokai1.jpg)
![贈呈酒 横](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/04/shinsei-jyungin-sakamainokai2.jpg)
文字でも、ご紹介しておきますね。
- 神聖 祝 純米吟醸 無濾過生原酒
- 神聖 祝 純米吟醸 原酒
「火入れ&濾過」をしてるかどうか、が違いますね。
それから、酵母も違います。
無濾過生原酒は、京都産業技術研究所が開発した「京の咲(さき)」が使われてます。
この酵母はフルーティな香りとリンゴ酸比率が高くなるので、冷酒に向いてるそうです。
いっぽう火入れ原酒は、京都産技研が実用化を目指す名前のない酵母が使われてます。
こちらは「京の咲」よりカプロン酸エチル生成にすぐれ、リンゴ酸生成比率が高いそうです。
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/nyaco-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
鐵斎めっちゃ良かったわ、鐵斎。
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/nyaco-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/nyaco-talk01-300x300.png)
![](https://sake.web-writer.blog/wp-content/uploads/2019/12/datto-talk01-300x300.png)
まとめ
1年がかりで山本本家さんの「神聖伏見 酒米の会」に参加してきました。
毎回有意義な体験ができただけでなく、試飲も付いてる楽しい会でした。
イベントは全部で5回ありましたが、内3回に参加することができました。
2回参加できなかったのが、残念。いつか、コンプリートしたいところです。
最後に贈呈式があり、しぼりたての日本酒2本と酒粕がもらえます。
ゆっくりと飲み比べしてみようと思います。