6月3日に、ウェスティン都ホテル京都まで行ってきました。
目的は、ホテル主催で開催された「第9回 地酒フェスタ」です。
北は京丹後から南は城陽まで、京都府内の23蔵100銘柄以上が楽しめるとか。
門川京都市長も応援にかけつける、盛大で楽しいイベントでしたよ。
ということで、がっつりレポしていきますね。
では、さっそく。
「第9回地酒フェスタ」のペアリング体験セミナー
今回行ってきた「第9回 地酒フェスタ」は、ちょっとおもしろいです。
23蔵100銘柄以上が試飲できるんですけど、集結したのが京都府の酒蔵さんなんです。
全国から酒蔵が集まるとか、京都市内の酒蔵が集まるイベントは行きました。
でも、京丹後から城陽まで京都府内の酒蔵が集まるっていうのは初めて。
しかも、今回で第9回目らしいのです。
去年の今頃は、まだ日本酒にハマってなかったからなぁ。
そんなもんやで。
ということで、プレミアムチケットを予約して蹴上(けあげ)まで行ってきました。
「プレミアムチケット」のことについては、後述しますね。
ウェスティン都ホテル京都って、セレブな人たちが結婚式とか会合で利用してるイメージ。
老舗ホテルで古さを感じるけど、高級感ありますよね。宿泊費が高すぎないのも魅力的。
ただ、館内が迷路のように複雑なんです。
山際の法面(のりめん)に増築を重ねた結果かな?
会場まですぐ行けるか心配で、ちょっと早めに向かったんですけど。
ちゃんと要所要所に案内が出てたので、迷わず!逆に早く着き過ぎました。
まずは、ホテルの唎酒師・北本さんによるペアリングセミナーから。
有料(1,500円)で予約制ですが、いい機会なので申し込んでみました。
日ごろボクは、家庭料理と日本酒の素人ペアリングで遊んでるんですけど。
今日のセミナーは、すごく「腑に落ちた」感がありました。レベルアップです。
まず、香り。セミナーで使ったグラスは、ワイングラスですね。
唎酒師の北本さんは、香りを2回にわけて聞いておられました。
いただいた資料から、1回目と2回目の違いを引用しておきます。
- 1回目は第一印象を表現する
- 優しい、上品な、穏やかな、若々しい、華やかな、ふくよかな、芳醇な、強い など
- 2回目は具体的な香りに例える
- 果実、花、植物、スパイス、ナッツ、乳製品 など
なるほど!ですよね。
しかも、1回目と2回目で香の聞き方の所作も違ってました。
2回目は、グラスの中に鼻を突っ込むように深く聞いておられたんです。
で、ペアリング(料理との合わせ方)ですが。
今までの記憶がドンドン蘇るほど「確かに!確かに!」と腑に落ちました。
とくに、次の2つは日々感じてること。
何となく思ってたことがスッキリクリアになると、うれしいですよね。
- 1、料理と日本酒の味の強弱を合わせる
- 濃厚な料理には、濃厚な日本酒。薄味の料理には、淡麗な日本酒。例えば、タレ焼きの鶏には、甘口の日本酒。塩焼きの鶏には、辛口の日本酒など。
1は、納得感しかなかったです。
家庭料理を日本酒で楽しむ毎日を振り返ると、これが1番大事と感じる!
- 2、味わいの強弱に余韻で合わせる
- 例えば、淡泊な料理(おひたし等)と淡麗で余韻の短い日本酒。旨味が強い肉料理には、余韻が長くて旨味がある純米酒など。
2も、めっちゃ納得。
料理の味の強弱や余韻と、日本酒の余韻が近いと満足感高いです。
それから、おもしろかったのがこれ。
- 3、甘味と酸味の関係性を用いる
- たとえば、酸味のある酢の物や漬物に甘口の日本酒を合わせると、日本酒のボリュームが増す。
これは、よく見る「日本酒度と酸度」の関係を応用したもの。
ようするに、酸度を高めると味わいが濃醇になりボリュームがアップするんですね。
さらに、こんなペアリングのコツも。
- 4、温度で合わせる
- 温かい料理は、燗で。冷たい料理は、冷酒で味わってみる。
- 5、ウォッシュで合わせる
- 口の中をリフレッシュし、料理の味をハッキリさせる。料理の後味や嫌味を日本酒で洗い流す効果も。
うまく料理とお酒が合ったときって、何となく嬉しいです。
日ごろのペアリング体験で「これは合うな」と感じた組み合わせはドンドン活用したいです。
とくに、今回習った中でも1と2は「メッチャ合う!」と感じることが多いです。
プロの口から聞き「独りよがりじゃなかった」と安心しました。
いやはや、勉強になりました!
で、今習ったことを実際に体験させてもらえるのがこのセミナーのいいところ。
セミナー内容と料理のことを考えたら、1,500円はお得ですね。
出された料理は、この4つです。
- チーズをスモークサーモンで巻いたもの
- スモークサーモン
- 塩焼きの鶏
- タレ焼きの鶏
それに対して、日本酒のラインナップがこんな感じです。
- 齊藤酒造 英勲 純米大吟醸 古都千年
- 山本本家 純米大吟醸 松の翠(みどり)
- 月桂冠 鳳麟(ほうりん) 純米大吟醸
- 松井酒造 神蔵(かぐら) 純米無濾過生原酒
料理と日本酒、それぞれ同じ番号どうしのものが合うとのこと。
1は、フルーティかつキレがいい日本酒で。2は、サッパリキレよく合わせる。
3は、余韻短く淡麗な味わいで。4は、熟したフルーツのような濃醇な甘味で合わせる。
なっとく、なっとく。
バッチリ、おいしかったです。
ウェスティン都ホテル京都「第9回 地酒フェスタ」レポ
さて、ここからが本番です。
セミナーのあと「第9回 地酒フェスタ」に参加してきました。
ウェスティン都ホテル京都のホームページを見ると、今年は23蔵が参加してたようです。
料理のブースも充実。
ホテル自慢の料理ですから、オイシイ!
ちなみに、中盤以降は売り切れが出始めてたので、狙ってる料理は早めに確保が吉。
今回は、事前に回りたい酒蔵を決めていきました。
で、出店酒を2~3銘柄ずつ飲んで蔵の特徴を確かめていきたいなぁ、と。
まずは、齊藤酒造さんから。
「氷冷貯蔵 純米大吟醸」と「古都千年 純米吟醸 & 純米大吟醸」をいただきました。
今日の英勲は、力強く感じる。フルーティで華やか。
どれも穏やかで、サッパリキレる。
続いて、招徳酒造さん。
「特別純米 無濾過生原酒 生酛」と「特別純米 京の輝き」をいただきました。
お、これはちょっと伏見っぽくない。苦酸味の存在感が大きい。
甘味はほのかで、ハーブのような青々しい甘さ。酸味がフワ~と、奥へと広がる。
じつは、招徳さん初めて。家飲みも外呑みも、飲んだことなかったんです。
けっこう好きかも。
続いて、山本本家さん。
「松の翆 M-10」「松の翆 純米大吟醸」「神聖 祝 純米大吟醸」をいただきました。
山本本家さんは、これから「酒米の会」で1年間お世話になるので。
ここで一度、シッカリ味わいを感じておきたいところ。
「松の翠(みどり)」は米を感じる上品な甘さで、サッパリの極致。
「神聖」は、華やかな香りでフルーティな甘味。「松の翠」より、余韻を感じます。
続いて、宝酒造さん。
「松竹梅 豪快」シリーズの「純米吟醸・にごり・純米」の順に3酒をいただきました。
これは、けっこう差がある。優しい甘酸味で少し苦味勝ちな「にごり」がオイシイ!
純米吟醸は、フルーティで香ばしい甘味。純米は、マッタリ広がる米甘味で苦味が力強い。
いつか、家飲みで「豪快月間」やりたいと思います。
続いて、竹野酒造さん。
「超亀の尾蔵舞」と「旭蔵舞」の2013年、2015年、2017年をいただきました。
超亀の尾蔵舞は、控えめでフルーティな甘味と苦味。
穏やかなのに力強さもある。なんかちょっと、不思議な感じで美味しい。
旭蔵舞の醸造年違いはビックリです。13年は、ほのかな熟成間で驚きの穏やかさ。まるい。
17年は、酸苦味と米を感じる甘味。甘味・酸味・苦味のバランスがよくておいしい。
白杉酒造さんとか木下酒造さん、今日の招徳酒造さんでも感じました。
15年は、13年より少し苦味を強くした感じ。これも、おいしかったです。
この醸造年違い、造り方も違うそうですよ~。
それにしても、なかなか盛大なイベントでした。
酒器の販売や、日本酒に合う塩4種類の試食コーナーなんかもありました。
ちゃんと司会進行がいるのも、いいですね。クイズ大会や抽選会なんかも実施されてたし。
各蔵のブースを司会がめぐり、推し酒のアピールタイムなんかもありました。
月桂冠さんは「伝匠」を推し、先着数名が激安で試飲できるチャンスを提供してました。
和気あいあい、いい雰囲気です。
われらが門川京都市長も応援に!
ちゃんとお水のサーバーもあるし、お猪口ホルダーももらえるし。
にぎやかしも上手。混雑しない絶妙加減の定員数。給仕さんも準備されてる。
とにかく、快適なイベントでした。
さすがホテル主催だけあって、ホスピタリティが行き届いてて居心地良かったです。
ウェスティン都ホテル京都「地酒フェスタ」とは?
さて、来年は行ってみたいという方のためにイベントの詳細を書いておきます。
ウェスティン都ホテル京都へは、地下鉄東西線「蹴上(けあげ)駅」から歩いて5分。
ちなみに、南禅寺や京都市動物園へ行くときはこの駅で降ります。
イベントは2部制で行われ、いずれの回も「前売2,500円、当日3,000円」です。
これで、試飲しほうだい。(一部有料銘柄もある)
それから、第一部と第二部の間に「ホテル唎酒師の日本酒セミナー」があります。
こちらは、要予約で1,500円。ペアリング用のお酒4酒と料理4種が付いてました。
- 第一部 11:30~14:00
- セミナー 14:10~14:40
- 第二部 15:00~17:30
このイベントでは、利き酒用のオリジナルお猪口をもらい試飲します。
「なくなりしだい終了」の先着順で、お猪口ホルダーももらえます。
お猪口ホルダー初めて使ったけど、薄着でポケットが少ない夏場は便利ですね。
マチがあって出し入れしやすかったですよ。
さて、冒頭で紹介した「プレミアムチケット」について。
前売りのみの50枚限定、4,500円で販売されてました。
このチケットは、こんなものがセットになってます。
- 前売りチケット(2,500円)
- フードチケット(1,200円分)
- 日本酒セミナー(1,500円)
- 日本酒購入15%割引券(当日限定)
かなりお得ですね。
ちなみに、着物で参加するとフードチケット600円分がもらえたそうです。
(事前予約が要る)
お酒だけじゃなく、ホテル自慢の料理もおいしかったなぁ・・・。
さっそく、セミナーで習ったことを試せそうな料理でした。
最後に、出店蔵元を挙げておきますね。
ホテルのホームページで事前予告されてたものを引用させていただきます。
ザックリ所在地と、代表銘柄も載せておきます。
- 向井酒造(与謝野郡伊根町/京の春)
- 熊野酒造(京丹後市/久美の浦)
- 竹野酒造(京丹後市/蔵舞シリーズ)
- 池田酒造(舞鶴市/池雲)
- 若宮酒造(綾部市/綾小町)
- 東和酒造(福知山市/福知三萬二千石)
- 羽田酒造(京都市右京区/初日の出)
- 佐々木酒造(京都市上京区/聚楽第)
- 松井酒造(京都市左京区/神蔵)
- 招徳酒造(京都市伏見区/招徳)
- 月桂冠(京都市伏見区/月桂冠)
- 山本本家(京都市伏見区/神聖)
- 齊藤酒造(京都市伏見区/英勲)
- 宝酒造(京都市伏見区/松竹梅)
- 北川本家(京都市伏見区/富翁)
- 京姫酒造(京都市伏見区/京姫)
- 豊澤本店(京都市伏見区/豊祝)
- 黄桜酒造(京都市伏見区/黄桜)
- 東山酒造(京都市伏見区/坤滴)
- 玉乃光酒造(京都市伏見区/玉乃光)
- キンシ正宗(京都市伏見区/金鵄正宗)
- 増田徳兵衛商店(京都市伏見区/月の桂)
- 城陽酒造(城陽市/城陽)
もう、このリストを見てるだけで条件反射よろしく垂涎です。
われながら、京都の日本酒の知識が増えてきたなぁと。
でも、まだまだ駆け出しのひよっこ?み助。
「この酒蔵のお酒の特徴は?」と聞かれて答えられるぐらいになりたいですね。
ということで、来年度(30BY)もよろしくお願い申し上げます。
まとめ
ウェスティン都ホテル京都「第9回 地酒フェスタ」は、とても楽しいイベントでした。
老舗高級ホテルならではのホスピタリティが、すばらしい!めちゃ快適です。
参加蔵元さんは京都府内の23蔵で、100銘柄以上が試飲できます。
同じ「京都の酒蔵」と言えども、北の海沿いから南の内陸まで150km離れてますからね。
味わいは千差万別で、とてもおもしろいです。ホテルの料理も、よく合いました。
たとえ30分でも、プロから習うのは有意義です。
第10回も、ぜひ行きたいイベントですね。
ひとつ後悔は、気持ちよく酔ってしまい15%OFFの日本酒を買い忘れました。(T^T)
以下、このイベントの概要です。
イベント名 | ウェスティン都ホテル京都「第9回 地酒フェスタ」 |
---|---|
開催日時 | 2018年6月3日(日) 第一部 11:30~14:00 第二部 15:00~17:30 |
所在地 | 京都府京都市東山区粟田口華頂町1番地 |
電話 | 参照 |
最寄駅 | 京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」から300m(徒歩約5分) |
駐車場 | あり(飲酒運転は厳禁) |
予算 | 参加チケット:前売2,500円で試飲し放題 フードチケット:1,000円~ セミナー:1,500円 |
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