家飲みログ、60~61本目。
白杉酒造さんの“ミラーミラー”と“ブラックスワン”で飲み比べしました。
どちらも、甘酸っぱい!だけど甘ダレせず、とっても美味しいんです。
こういうのは、常に一本置いときたいですね。
急に、無性に飲みたくなるし、実際「気づいたら無くなってた」って感じです。
さっそく、レビューしていきますね。
白杉酒造「ミラーミラー&ブラックスワン」飲み比べの感想
白杉酒造の営業兼蔵人・岸田さんが、京都の百貨店へ店頭販売に来られるという情報が!
とっても朗らかで素敵な人だと聞いたので、お会いしたいと思い買いに行ってきました。
実際にお会いしたら、ウワサどおりの良い人。
いろいろ説明していただき、2本買いました。
では、まずは“MIRROR MIRROR(ミラーミラー)無濾過原酒”から。
鏡をあしらったラベルデザインですね。
白雪姫の美魔女のように、妖艶で若々しいイメージのお酒だとか。
裏ラベルには「リンゴのようなお酒」とも書いてありますね。
では、飲んでみた感想を。
なんか、温かみのある香りやな。
苦味は、ほとんど感じない。
余韻短くてハケ方もきれいやし、めっちゃ美味しいわ!
この強い甘酸っぱさ、どうやって料理で合わせるか・・・やね。
これ、美味いです。
「さすが、白杉酒造さん!」って感じの甘味のあしらい。
つづいて“BLACK SWAN(ブラックスワン)無濾過原酒”を。
こちらもその名のとおり、ラベルに黒鳥が描かれてます。
「白鳥の湖」の黒鳥・オディールよろしく、連続フェッテで踊り狂って欲しいところ。
裏ラベルによると「お米の甘さにクエン酸が溶け込む」そうです。
ご飯にレモンはかけたくもないですが、ブラックスワンはどうでしょうか?
では、飲んでみた感想を。
ちょっと、ミネラルも感じる硬い香りも?
かな~り甘いね。でも、酸味とうまく混ざって美味しい。
ミラーミラーより、少し苦味が強いね。
オツマミと一緒やったら、いくらでも飲めそうなぐらい美味しい。
これまた、美味しい。杯が進む銘柄ですね。
だけど、アルコール度数が高いので飲みすぎ注意銘柄です。
白杉酒造さんのメタリックなラベルのシリーズは、甘味と酸味が美味しいです。
ドンピシャこの味わいのお酒が欲しくなることがあるので、常備したいなぁ。
問題は、あっという間に売り切れる「人気商品」であること。
それと、この強い甘味を料理とどう合わせるかですね。
どっちも、強くて美味しい甘味が主体。
ブラックスワンは、爽やかな酸味と苦味が甘味を引き立ててるね。
ちなみに、うちは“ミラーミラー”が先に無くなりました。
アルコール度数が低くて飲みやすいのが理由だと思います。
甘酸っぱいのがお好きなら、めっちゃオススメ銘柄ですね。
やや力強い甘酸っぱさです。
「ミラーミラー&ブラックスワン」でペアリング
なかなか、家庭料理とのペアリングが難しそうな日本酒ですが・・・。
濃いめで旨味のある料理が良いのではなかろうか、と予想。
まずは、中国の方に教えてもらった野菜炒めから。
これ、味付けは砂糖と醤油のみなんですけど、すごく美味しいです。
味の高さは合うとして、もうちょいお酒に渋さが欲しいところ。
つづいて、ミートローフ。
超でかいハンバーグ。中にゆで卵が入ってます。
こういうのは、子供たちが喜ぶんですよね。
オーブンがあれば、カンタンにできるのもうれしい。
お酒との相性も、なかなか。
お肉の旨味や、デミグラスソースの甘味と合います。
つづいて、酢豚で甘酸っぱさ対決。
ちなみに、我が家は豚じゃなくて鶏を使ってるので、酢鶏ですね。
これも、まぁまぁいい感じですね。
お酒と料理。お互いの味わいが、ふくらんでいいくようです。
ゆで卵と鶏肉を、ダシと醤油、ミリンなんかと一緒にじっくり煮てみました。
優しいけど、しっかりダシの味わいが染みわたってます。
う~む。これは、ちょっと違ったかも。
生酛や山廃、あるいは落ち着きのある上撰なんかと飲むべき。
つづいて、チーズフォンデュ。
これは、爽やかな酸味主体の白ワインが飲みたくなりますね。
力強い甘酸味のある日本酒では、すれ違い気味。
最後は、アテ界の重鎮。
焼き鳥を投入します。
タレのほうがいいかな?って予想してたら、意外と塩でも大丈夫。
焼き鳥を味わいながら日本酒をワイングラスで飲むってのは、なんかよいですね。
ということで、予想どおり。
うちの家庭料理は、善戦するも戦績ふるわず。
“ミラーミラー”と“ブラックスワン”には、アテ系のオツマミがいいですね。
昼間、ちょっと蒸発してるんちゃうか?って思うぐらい。
「ミラーミラー&ブラックスワン」で使ってる黒麹って?
さて、ちょっとだけお勉強してみましょうか。
“ミラーミラー”と“ブラックスワン”には、他の日本酒と違うところがあります。
それが何かというと“黒麹(くろこうじ)”です。
ところで「麹(こうじ)」って何でしょう?
種類総合研究所のホームページから、その説明を引用させてもらいます。
麹とは、米・麦等の蒸した穀物や蒸したいもに麹菌を繁殖させたもので、日本の伝統食品である清酒、しょうちゅうをはじめとして、味噌・醤油・酢など、発酵食品に広く利用されています。
ご存知のとおり、麹菌の働きによって米のデンプンが糖に変わります。
で、その糖が酵母の働きによってアルコールになるんですね。
一般的な日本酒は、黄麹(アスペルギルス・オリゼー)を使って糖化します。
いっぽう、黒麹(アスペルギルス・ルウチウエンシス)は泡盛に使われるそうです。
ちなみに、醤油発酵に使うのも黄麹(アスペルギルス・ソーヤ)。
さらに焼酎で使う白麹(アスペルギルス・カワチ)も含め、麹菌は国菌に認定されてます。
麹菌をわが国の「国菌」に認定する-宣言-(PDF)
さて“ミラーミラー”と“ブラックスワン”に話を戻しましょう。
裏ラベルに、こんなことが書いてあります。
- ミラーミラー「酒母黒麹仕込み」
- ブラックスワン「全量黒麹仕込み」
ふむ、黒麹を使って仕込むと、黄麹と何が変わるのでしょうか?
黒麹の一番の特徴は、クエン酸を作るということ。
このクエン酸によって酒母や醪が酸性になるので、乳酸菌の添加が要らないそうです。
ポイント
クエン酸は疲労回復や食欲増進効果があるそうなので、夏によく聞くキーワードですね。
こんな食べ物に、たくさん含まれていますよ。
味の想像、できますか?
- レモン
- ライム
- 梅干し
- キウイ
- グレープフルーツ
柑橘系の果物に、クエン酸を含むものが多いんですね。
爽やかな甘酸っぱい味が、想像できるでしょうか?
それから、黒麹で仕込むと素材の個性がよく表れるそうです。
どっしりとした旨味やコクも出やすいとか。
“ミラーミラー”と“ブラックスワン”の力強い甘酸っぱさは、まさしくそんな感じです。
まとめ
“ミラーミラー”と“ブラックスワン”の飲み比べをしました。
どちらも力強い甘味と酸味が特徴的な、飲みやすい日本酒でした。
“ミラーミラー”は、リンゴのような温かみのある味わい。
“ブラックスワン”は、ラムネやブドウのような爽やかな味わいに感じました。
ペアリングはアテ系の料理か、オツマミがいいです。
このお酒単体でも、じゅうぶん楽しめる美味しさです。
以下、この日本酒の概要です。
MIRROR MIRROR(ミラーミラー)無濾過原酒
醸造元 | 白杉酒造 株式会社 |
---|---|
分類 | 純米酒 |
酒米 | 京丹後産 夢ごこち |
精米歩合 | 60% |
アルコール度 | 13度以上14度未満 |
日本酒度 | -15.0 |
酸度 | 2.8 |
参考価格 | 1,700円(税別)/720ml |
BLACK SWAN(ブラックスワン)無濾過原酒
醸造元 | 白杉酒造 株式会社 |
---|---|
分類 | 特別純米酒 |
酒米 | 京丹後産ミルキークイーン |
精米歩合 | 60% |
アルコール度 | 16度以上17度未満 |
日本酒度 | -15.0 |
酸度 | 3.8 |
参考価格 | 1,550円(税別)/720ml |
オススメの関連記事はこちら