京都・滋賀、幸せの日本酒ブログ

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美冨久酒造(滋賀県甲賀市水口町)へ街道蔵見学に行ってみた

2017年11月10日

11月の連休中に酒蔵見学をしてきました。
滋賀県甲賀市水口町(こうかしみなくちちょう)にある美冨久(みふく)酒造さんです。

たくさんの銘柄を試飲させてもらい、気に入った銘柄をみつけることができました♪
美冨久酒造さんは蔵見学も直売所も楽しいので、日本酒初心者におすすめですね。

ということで、見学の様子をレポしておきますね。

では、さっそく。

きっかけは“美冨久 山廃仕込純米大吟醸 百年の煌”

情報収集のため、Googleアラートを使って京滋の日本酒ニュースをチェックしてまして。
それで、美冨久酒造さんのプレスリリースをみつけました。

なんでも、創業100周年記念酒を発売するそうな。
商品名は“美冨久 山廃仕込純米大吟醸 百年の煌(きらめき)”と言うそうです。

ダット
ご存知かもしれませんが、Googleアラート便利です!
関心事のニュースが配信されたときに、お知らせしてくれますよ。
キーワードとメアドを登録するだけでOKです。

で、このお酒がクラウドファンディングのマクアケでちょっと安く手に入るという。
高いけど、飲んでみたい・・・けど高い。

美冨久酒造さんは、甲賀市(こうかし)在住1917年生まれの方に“百年の煌”をプレゼントしたいのだとか。

なので、マクアケを通じて支援すると・・・。
“百年の煌”の販促やプレゼント企画を応援できるという寸法です!

そして、リターンとして“百年の煌”がいただけるという・・・ゴクリ。

ダット
すばらしい!(マクアケ、ポチッ)
ニャコ
今、何したん?
ダット
100年に一度しか造らない山廃純米大吟醸だぜ?ワイルドだろ?
ニャコ
な、な、7,500円!?
ダット
精米歩合32.9%(みふく)だぜ?ワイルドだr

( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴

ということで、今月のボクのランチはおにぎり2個になりました。
それでも、買う価値ありますよね?ね?(誰かに同意して欲しい)

まぁ、前置きは長くなりましたが、そんなしだいで美冨久酒造さんに興味を持ちました。
それで「蔵まで行って、日本酒買いたいなぁ」と思ったわけです。

で、三連休中に突然「そうだ、今日行こう!」と思い立って出かけました。

ダット
“百年の煌”来るのが待ち遠しい♪
ニャコ
来ても開封させへんで!
お屠蘇(とそ)用や、お正月の!
ダット
そやね、美冨久さんにあやかって「100年続きますように♪」ってね。

美冨久酒造で街道蔵を見学

美冨久酒造の暖簾

さて、美冨久酒造さんへは日本酒を買いに行ったのですが・・・。
蔵見学ができると張り紙してあったので、ダメもとでお願いしてみました。

そしたら、急なお願いにも関わらずOKいただけました!
\(^O^)/バンザーイ!

ダット
飛び込みで蔵見学できるそうですが、一応予約して行く方が無難です!
混雑時や担当者不在、仕込みの都合で見られないこともあるかも。
ニャコ
興味がある方は、コチラ。
参考 美冨久酒造「蔵見学について」

今回は、ちょうど仕込みが始まったところでした。
それで、仕込み終わったタンクを見ながらお酒の説明が聞けました。

これは、仕込みタンクです。

仕込みタンク庫

次は、ちょうど数日前に仕込み終わったタンクです。
上からのぞくと、アワが「プツ、プツ」と出てました。

仕込み終わったタンク

仕込みタンクの上に設けられた床で、美冨久酒造さんのお酒について説明を傾聴。
他にお客さんがいなかったので、いろいろ質問できました。

タンク室の上に浮き床が!

ちゃんと理解しやすいように、資料をご準備くださってます。
まずは蔵で使っている酒米の説明。

わかりやすい酒米の説明

美冨久酒造さんは、山廃仕込(やまはいしこみ)を受け継いでこられた蔵元さんです。
山廃で仕込む日本酒は、米の種類で香味が大きく変わるとのこと。

100周年記念の“百年の煌”は、磨きに対応力がある近江産山田錦を使ってます。
それを32.9%になるまで磨き上げ、代々受け継いだ“山廃仕込”で醸すんですね。

山廃の意味については、こちらでチラッとふれてます。
「山廃って、なに?」という方は、参考にどうぞ。

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水についても、ご説明いただきました。
美冨久酒造さんは、野洲川の伏流水を使っているそうです。

野洲川の伏流水は軟水で、発酵しやすいそうです。
なので、滋賀県内33蔵のうち3分の1が野洲川沿いにあるらしいです。

野洲川

じつは、美冨久酒造さんの蔵は、グーグルストリートビューで見られるんです。
蔵見学を疑似体験できますよ。

直販所の様子も見られるので、グリグリいじってみてください。
参考 Googleストリートビュー「美冨久酒造」

美冨久酒造の歩み

京都の酒屋で滋賀の日本酒が棚を占める割合は、かなり低いと感じます。
美冨久酒造さんの“三連星”など、数銘柄が目立っている程度です。

蔵元さんいわく、伏見や灘のおひざ元には入りにくいとのこと。
東京や大阪で受け入れられ、そこから京都に入っていくイメージみたいです。

そんな会話の流れから、これまでの歩みについても少しお伺いできました。
なので、そのへんのことも少し書いてみようと思います。

ダット
ちなみに、ちょっと独自解釈してる部分があるかもしれません。
素人の雑感程度に読んでもらえると助かります。
ジーク・ジオン!

美冨久酒造さんは藤居本家さんからの分家。
明治初期の建物を移築して、大正6年(1917年)に酒造りを始められました。

蔵に関しては、古い建物を移築する意義は大きいんですよね?
最初から安定した蔵付き酵母が使えたりとか。

美冨久さんの年表

これまで「一升瓶でコストをかけずに、地域にどれだけ売るか」が重要だったそうです。
でも、小売店がなくなり大型チェーンが主流となって、販売方法が変わってしまった。

そして、ご存じのとおり50~70代男性人口の減少、食事の洋風化。
缶や少量瓶での飲みきりサイズへの変化、健康志向などなど。逆風が吹き荒れます。
参考 SPEEDA総研「日本酒業界の現状と課題」

その環境の変化の中で、美冨久酒造さんもやり方のブラッシュアップに迫られたわけです。

東海道水口宿の街道から

当初、美冨久酒造さんでは能登や丹波の杜氏に来てもらい醸造していたそうです。
今は立命館で研究をしていた社員杜氏に変わり、独自商品の開発ができるようになりました。

その象徴が“三連星”シリーズではないでしょうか。

三連星

画像提供:美冨久酒造公式サイトより

美冨久酒造さんの看板酒“美冨久”は、旨みが利いた燗で飲みたくなるお酒だと思います。
日本酒に呑み慣れ、かつ和食スタイルの世帯にはドンピシャの日本酒でしょう。

いっぽう“三連星”は、洋食中心の若い世帯が受け入れやすい香味。
今まで日本酒に馴染みがなかった人でも、美味しいと感じる造りです。

美冨久を「うまい」と思えるステージに達するには、少し時間がいるのかもしれません。
そこへビギナーを導く“魁”として、三連星はみごと大役をこなしてるように見えます。

ダット
三連星シリーズを楽しんでるうちに、気づいたら美冨久にいってそう。
ニャコ
ウチらが歳とって、子供らが独り立ちして、食事が和食中心になる頃かな?
美冨久を燗にして、ほっこり飲みたいな。

美冨久酒造の直売所は何気にすごい

さて、蔵見学のあとは本題の日本酒購入です。
美冨久酒造さんでは、試飲してから買うことができます。

ダット
これが、何気にイイ。

三連星の純米大吟醸、純米吟醸、純米。
山廃美冨久の特別本醸造、純米吟醸、特別純米原酒あきあがり、純米原酒ひやおろし。

同じ銘柄で違う造りのお酒が、呑み比べできるんですよ。

自分は「大吟醸・吟醸・純米」ならどれが好きか?本醸造と純米ならどっち?
そういうことを確認できました。

三連星飲み比べ
美冨久飲み比べ

ニャコ
熟成酒とか、日本酒仕込みの梅酒もあったね!
そのへんが好きな人にも、いいよね。
ダット
いやホンマ、自分の好みがメチャクチャわかりやすい!
ボクは、どうも“純米吟醸酒”が好みみたい。
ニャコ
おぉ、気が合うね。同じやし、晩酌しやすいやん。
今度から、純米吟醸を狙って買う?

個人的には、三連星も美冨久も“純米吟醸”が一番美味しいと思いました。
これを念頭に、今度から購入の目安にしてみたいです。

初心者のボクは、今回ジェットストリームアタックにやられ三連星を買いましたが・・・。
飲み慣れてくると、山廃美冨久に移行していきそうな気がします。

ダット
不躾ながら、三連星を踏み台に将来は美冨久へ移りたいと思います。
そのときは、ぜひ「俺を踏み台にしたぁ!?」と言っていただきたい。
ニャコ
意味わからん。
ダット
坊やだからさ。

( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴

ダット
二度もぶった。親父にもぶたれた事ないのに!

( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴

ということで、メチャ納得のイイ買い物ができました。
ありがとうございました。

あ、そうそう。
こんな遊び心も。

インスタ映え専用青いボード

とにかく楽しい、居心地がいい直販所さんでした。

ニャコ
そりゃ、あんたは楽しいやろ。
だれのお陰で試飲できたと思ってるん?貸し329やで。
ダット
運転していただき、ありがとうございました!
この借りは必ず返すので、ちょっとまけてください。329は多すぎ。
ニャコ
そやな。言い過ぎた、ごめん。
ちょっと無理やり「329」ってぶっ込んでみたかってん。

美冨久酒造へのアクセス方法は?

美冨久酒造さんは、東海道五十三次の50番目“水口宿”の街道沿いあります。
東海道をウォーキングしている方々が、休憩で立ち寄ったりするそうです。

東海道水口宿

写真提供:PIXTA/4617さん

最寄駅は、近江鉄道本線「水口城南駅」か「水口石橋駅」です。
どちらも、美冨久酒造さんまで1.3kmぐらい。歩いて15~20分ぐらいでしょうか。

車でも行けますが、飲酒運転はダメですよ。
駐車場は、蔵の北側の柏木神社さんの方にあるみたいです。

ダット
ボクが行ったときは駐車場が満車だったらしく、蔵の西側の道(柏木神社さんの参拝道)に停めさせてもらいました。

まとめ

美冨久酒造さんの蔵は、飛び込みでも見学可能です。
ただし、場合によっては見られないこともあるので予約するほうが無難ですね。

見学のあとは、直売所で試飲しながらお気に入り銘柄を探せます。
エントリーモデルから玄人受けする日本酒まで、たくさんあるので楽しいですよ。

それと、末筆になってしまいましたが・・・。
美冨久酒造さん、100周年おめでとうございます!!

百年の煌、とっても美味しかったです。

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行ってみたいと思った方へ。概要は以下のとおりです。

名称 美冨久酒造 株式会社 街道蔵
住所 滋賀県甲賀市水口町西林口 3-2
電話 0748-62-1113(土日祝は不通)
最寄駅 近江鉄道本線「水口城南駅」から約1.3km(徒歩約15分)
駐車場 蔵の裏手(北側)にあり
定休日 毎週木曜日・正月・お盆
予算 酒蔵見学や試飲は無料

最新情報はコチラで。↓

美冨久酒造公式ホームページはこちら

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