11月の連休中に酒蔵見学をしてきました。
滋賀県甲賀市水口町(こうかしみなくちちょう)にある美冨久(みふく)酒造さんです。
たくさんの銘柄を試飲させてもらい、気に入った銘柄をみつけることができました♪
美冨久酒造さんは蔵見学も直売所も楽しいので、日本酒初心者におすすめですね。
ということで、見学の様子をレポしておきますね。
では、さっそく。
きっかけは“美冨久 山廃仕込純米大吟醸 百年の煌”
情報収集のため、Googleアラートを使って京滋の日本酒ニュースをチェックしてまして。
それで、美冨久酒造さんのプレスリリースをみつけました。
なんでも、創業100周年記念酒を発売するそうな。
商品名は“美冨久 山廃仕込純米大吟醸 百年の煌(きらめき)”と言うそうです。
関心事のニュースが配信されたときに、お知らせしてくれますよ。
キーワードとメアドを登録するだけでOKです。
で、このお酒がクラウドファンディングのマクアケでちょっと安く手に入るという。
高いけど、飲んでみたい・・・けど高い。
美冨久酒造さんは、甲賀市(こうかし)在住1917年生まれの方に“百年の煌”をプレゼントしたいのだとか。
なので、マクアケを通じて支援すると・・・。
“百年の煌”の販促やプレゼント企画を応援できるという寸法です!
そして、リターンとして“百年の煌”がいただけるという・・・ゴクリ。
( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴
ということで、今月のボクのランチはおにぎり2個になりました。
それでも、買う価値ありますよね?ね?(誰かに同意して欲しい)
まぁ、前置きは長くなりましたが、そんなしだいで美冨久酒造さんに興味を持ちました。
それで「蔵まで行って、日本酒買いたいなぁ」と思ったわけです。
で、三連休中に突然「そうだ、今日行こう!」と思い立って出かけました。
お屠蘇(とそ)用や、お正月の!
美冨久酒造で街道蔵を見学
さて、美冨久酒造さんへは日本酒を買いに行ったのですが・・・。
蔵見学ができると張り紙してあったので、ダメもとでお願いしてみました。
そしたら、急なお願いにも関わらずOKいただけました!
\(^O^)/バンザーイ!
混雑時や担当者不在、仕込みの都合で見られないこともあるかも。
今回は、ちょうど仕込みが始まったところでした。
それで、仕込み終わったタンクを見ながらお酒の説明が聞けました。
これは、仕込みタンクです。
次は、ちょうど数日前に仕込み終わったタンクです。
上からのぞくと、アワが「プツ、プツ」と出てました。
仕込みタンクの上に設けられた床で、美冨久酒造さんのお酒について説明を傾聴。
他にお客さんがいなかったので、いろいろ質問できました。
ちゃんと理解しやすいように、資料をご準備くださってます。
まずは蔵で使っている酒米の説明。
美冨久酒造さんは、山廃仕込(やまはいしこみ)を受け継いでこられた蔵元さんです。
山廃で仕込む日本酒は、米の種類で香味が大きく変わるとのこと。
100周年記念の“百年の煌”は、磨きに対応力がある近江産山田錦を使ってます。
それを32.9%になるまで磨き上げ、代々受け継いだ“山廃仕込”で醸すんですね。
山廃の意味については、こちらでチラッとふれてます。
「山廃って、なに?」という方は、参考にどうぞ。
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水についても、ご説明いただきました。
美冨久酒造さんは、野洲川の伏流水を使っているそうです。
野洲川の伏流水は軟水で、発酵しやすいそうです。
なので、滋賀県内33蔵のうち3分の1が野洲川沿いにあるらしいです。
じつは、美冨久酒造さんの蔵は、グーグルストリートビューで見られるんです。
蔵見学を疑似体験できますよ。
直販所の様子も見られるので、グリグリいじってみてください。
参考 Googleストリートビュー「美冨久酒造」
美冨久酒造の歩み
京都の酒屋で滋賀の日本酒が棚を占める割合は、かなり低いと感じます。
美冨久酒造さんの“三連星”など、数銘柄が目立っている程度です。
蔵元さんいわく、伏見や灘のおひざ元には入りにくいとのこと。
東京や大阪で受け入れられ、そこから京都に入っていくイメージみたいです。
そんな会話の流れから、これまでの歩みについても少しお伺いできました。
なので、そのへんのことも少し書いてみようと思います。
素人の雑感程度に読んでもらえると助かります。
美冨久酒造さんは藤居本家さんからの分家。
明治初期の建物を移築して、大正6年(1917年)に酒造りを始められました。
蔵に関しては、古い建物を移築する意義は大きいんですよね?
最初から安定した蔵付き酵母が使えたりとか。
これまで「一升瓶でコストをかけずに、地域にどれだけ売るか」が重要だったそうです。
でも、小売店がなくなり大型チェーンが主流となって、販売方法が変わってしまった。
そして、ご存じのとおり50~70代男性人口の減少、食事の洋風化。
缶や少量瓶での飲みきりサイズへの変化、健康志向などなど。逆風が吹き荒れます。
参考 SPEEDA総研「日本酒業界の現状と課題」
その環境の変化の中で、美冨久酒造さんもやり方のブラッシュアップに迫られたわけです。
当初、美冨久酒造さんでは能登や丹波の杜氏に来てもらい醸造していたそうです。
今は立命館で研究をしていた社員杜氏に変わり、独自商品の開発ができるようになりました。
その象徴が“三連星”シリーズではないでしょうか。
画像提供:美冨久酒造公式サイトより
美冨久酒造さんの看板酒“美冨久”は、旨みが利いた燗で飲みたくなるお酒だと思います。
日本酒に呑み慣れ、かつ和食スタイルの世帯にはドンピシャの日本酒でしょう。
いっぽう“三連星”は、洋食中心の若い世帯が受け入れやすい香味。
今まで日本酒に馴染みがなかった人でも、美味しいと感じる造りです。
美冨久を「うまい」と思えるステージに達するには、少し時間がいるのかもしれません。
そこへビギナーを導く“魁”として、三連星はみごと大役をこなしてるように見えます。
美冨久を燗にして、ほっこり飲みたいな。
美冨久酒造の直売所は何気にすごい
さて、蔵見学のあとは本題の日本酒購入です。
美冨久酒造さんでは、試飲してから買うことができます。
三連星の純米大吟醸、純米吟醸、純米。
山廃美冨久の特別本醸造、純米吟醸、特別純米原酒あきあがり、純米原酒ひやおろし。
同じ銘柄で違う造りのお酒が、呑み比べできるんですよ。
自分は「大吟醸・吟醸・純米」ならどれが好きか?本醸造と純米ならどっち?
そういうことを確認できました。
そのへんが好きな人にも、いいよね。
ボクは、どうも“純米吟醸酒”が好みみたい。
今度から、純米吟醸を狙って買う?
個人的には、三連星も美冨久も“純米吟醸”が一番美味しいと思いました。
これを念頭に、今度から購入の目安にしてみたいです。
初心者のボクは、今回ジェットストリームアタックにやられ三連星を買いましたが・・・。
飲み慣れてくると、山廃美冨久に移行していきそうな気がします。
そのときは、ぜひ「俺を踏み台にしたぁ!?」と言っていただきたい。
( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴
( #`Д´)=○)`Д゚).・;’∴
ということで、メチャ納得のイイ買い物ができました。
ありがとうございました。
あ、そうそう。
こんな遊び心も。
とにかく楽しい、居心地がいい直販所さんでした。
だれのお陰で試飲できたと思ってるん?貸し329やで。
この借りは必ず返すので、ちょっとまけてください。329は多すぎ。
ちょっと無理やり「329」ってぶっ込んでみたかってん。
美冨久酒造へのアクセス方法は?
美冨久酒造さんは、東海道五十三次の50番目“水口宿”の街道沿いあります。
東海道をウォーキングしている方々が、休憩で立ち寄ったりするそうです。
写真提供:PIXTA/4617さん
最寄駅は、近江鉄道本線「水口城南駅」か「水口石橋駅」です。
どちらも、美冨久酒造さんまで1.3kmぐらい。歩いて15~20分ぐらいでしょうか。
車でも行けますが、飲酒運転はダメですよ。
駐車場は、蔵の北側の柏木神社さんの方にあるみたいです。
まとめ
美冨久酒造さんの蔵は、飛び込みでも見学可能です。
ただし、場合によっては見られないこともあるので予約するほうが無難ですね。
見学のあとは、直売所で試飲しながらお気に入り銘柄を探せます。
エントリーモデルから玄人受けする日本酒まで、たくさんあるので楽しいですよ。
それと、末筆になってしまいましたが・・・。
美冨久酒造さん、100周年おめでとうございます!!
百年の煌、とっても美味しかったです。
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「山廃仕込 純米大吟醸 百年の煌(美冨久酒造)」を飲んだ感想
家呑みログ、23本目。 今回は、クラウドファンディングのリターンでいただいた“百年の煌”です。 お正月から、このスペシャ ...
行ってみたいと思った方へ。概要は以下のとおりです。
名称 | 美冨久酒造 株式会社 街道蔵 |
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住所 | 滋賀県甲賀市水口町西林口 3-2 |
電話 | 0748-62-1113(土日祝は不通) |
最寄駅 | 近江鉄道本線「水口城南駅」から約1.3km(徒歩約15分) |
駐車場 | 蔵の裏手(北側)にあり |
定休日 | 毎週木曜日・正月・お盆 |
予算 | 酒蔵見学や試飲は無料 |
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